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コーヒー&シガレッツ

映画:コーヒー&シガレッツ あらすじ
※レビュー部分はネタバレあり

 ジム・ジャームッシュ監督作品、コーヒー&シガレッツ。

 いかにもありそうな微妙な会話が少人数で繰り返される短編集。コーヒー&シガレッツというタイトルをきくとあまり飲まないコーヒーが飲みたくなる。
 禁煙中の人はご注意あれ。

コーヒー&シガレッツ


 主にカフェを舞台に織りなされる10分程度のドラマのなかで、会話の機微から浮かび上がる人間関係・感情の交錯。観客は誰もがカフェの隣席にいる客になる。

 全11編から構成され、登場人物は1人か2・3人。

 一つの短編中に場所が移動することはなく、常に一つのテーブルをベースにコーヒー(たまに紅茶)及びシガレットが小道具となる。タバコも常に吸われるわけではなく登場人物が吸わない者であったり、禁煙中であったり。            

 総勢24人の登場人物がいるが、なかでもケイト・ブランシェットの演技にご注目。中盤の短編に登場する。

 第三話のイギ―・ポップとトム・ウェイツ(ともにミュージシャン)の組み合わせで取られた「カリフォルニアのどこかで」はカンヌで最高の栄誉を受けている。また、最後の小話をどう解釈するであろうか。 

 最初の小話「変な出会い」が英語を母国語にしない者には少々わかりにくい。登場人物の一方がひどいイタリア訛りの英語でほとんど英語を聞いて理解できていないことが前提だからだ。この設定が分かっていないと何が可笑しいのか分かりにくい。



【映画データ】
2003年 アメリカ

カンヌ国際映画祭短編部門パルム・ドール賞(第三話)

監督 ジム・ジャームッシュ
出演 ケイト・ブランシェット、ビル・マーレイ、スティーブ・ブシェミ他



コーヒー&シガレッツ


映画:コーヒー&シガレッツ 解説とレビュー
※以下、ネタバレあり

★全体について

 全編を通した明確なストーリーはありません。会話の内容にリンクがないわけではないが、基本的には独立した短編集といった趣で、オムニバスとは言えないかもしれません。
 
 モノクロ映像がまた素敵。

 コーヒーの黒、カップ&ソーサーの白の対比と、テーブルの碁盤の目の白黒の模様。カップの円形と碁盤の目の四角形が、円と四角のアクセントをつけて画面を引き立てます。 

 この映画がすごいのは、出演者たちのさりげないしぐさや何気ない会話で成立していること。特に盛り上げどころがあるわけではないのに、飽きずにぼーっと見ていられるのが自分でも不思議な感覚。
 
 たぶん、こんなことあるなあ、という会話やその場の空気を自分の心にひしひしと感じるから。気まずい場面では、本当に自分も逃げ出したい気分になります。

コーヒー&シガレッツ

↑カフェでの一風景。左足がボードの上に。


★ケイト・ブランシェット

 ケイト・ブランシェットは一人二役でその演技の幅を見せてくれます。洗練された成功した女性とはすっぱで自由奔放な女の子。

 対照的な彼女たちの相手に対する気遣いや遠慮、妬みや卑屈な感情が見事に表現されています。
 気を使ったつもりが、実は、相手に余計に負担となっていたり、嫉妬の原因だったり…。

 最初は二役に気がつきませんでした。

コーヒー&シガレッツ


★ラスト
 
 ラストシーンで2人の老人の一人は眠っているのか、それともまさか亡くなった?
 「休憩時間が終わったら起こしてくれ」と眠っている老人が言っているところ、休憩時間の残り時間はちょうどこの映画が終わる時間にほぼ一致する。なので、この映画が終わるころには起きるのでしょうか。
              
 いま、ニューヨークではカフェやレストランでは、一般的にタバコが吸えないことは周知の通りなので、その意味ではカフェですぱすぱタバコをふかす映画の雰囲気は懐かしさを感じるのかもしれません。
 
 日曜の午後にのんびりとみたい作品。

コーヒー&シガレッツ
↑コーヒーバー。昼はコーヒー,夜はお酒を楽しむ。



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